CAD/CAM冠とは？

CAD/CAM冠とは、レジン（プラスチック）とセラミックを混合させたハイブリッドレンジと呼ばれる白い被せ物のことを指します。CAD/CAM冠の設計・製作はすべてコンピューター上で行われ、最短即日で患者さんに装着させられるのが特徴です。歯を削った後に専用のスキャナーで読み取り、データをもとに形をデザインするため、セラミック治療のように型取りする必要がありません。

CAD/CAM冠のメリット

CAD/CAM冠は、セラミックに比べ単調な色味ではありますが、銀歯よりも見た目が自然で審美性に優れています。保険適用されるので、3割負担の治療費で白い歯を入れられることが大きなメリットです。

またこれまでの診療では、奥歯を治療する際にレジンを使うと耐久性に難があることから壊れやすいのがデメリットでした。しかし、CAD/CAM冠はレジンに加えセラミックが含まれているため、強い力が加わる奥歯であっても問題なく使用できます。

CAD/CAM冠のデメリット

CAD/CAM冠は金属やセラミックほどの強度はないため、歯ぎしりや食いしばりを頻繫にすると欠けたり、外れたりする恐れがあります。歯を削るほど、被せ物自体に厚みをとれるため強度や耐久性が高くなります。しかし、今度は被せる土台が小さくなってしまうので外れやすくなるのがデメリットです。

セラミックとは？

セラミックとは、陶器と同じ材質からできた人工歯の被せ物です。治療前には、カウンセリングで歯の状態を確認し、そのあとに治療計画が立てられます。

その後はむし歯の箇所を削り、状態によっては神経をとる必要が出てくるでしょう。セラミックを被せる前に土台を作る必要があるので複数回通院することになります。

またセラミックには、ジルコニア・メタルボンド・イーマックスなどの種類があり、それぞれ耐久性や審美性、費用が異なるので医師に相談しながら決めてください。

セラミックのメリット

セラミックは陶材と呼ばれる素材でできているため、限りなく天然歯に近い見た目をしています。自然な色合いでツヤがあり、長期間使っても変色や黄ばみの心配がないのが特徴です。

またセラミックは、硬さがあり傷が付きにくいため、前歯のように目立つ箇所にも使用できます。またCAD/CAM冠よりも割れたり、外れたりといった心配が少ないので耐久性に優れているといえます。

セラミックのデメリット

セラミック最大のデメリットは保険適用されないことです。CAD/CAM冠や銀歯のように安価に治療できないため、大きな負担になるでしょう。

またセラミックは耐久性があるので一生ものだと考えられがちですが、10〜20年が平均的な寿命です。定期的に検診を受けたり、日常のケアを入念にしたりして長持ちするよう努めてください。

オールセラミック

オールセラミックの相場は8〜18万円です。見た目は天然歯と遜色なく審美性に優れています。耐久性や強度は少し劣りますが、金属を含まない素材のため金属アレルギーの方でも安心です。

ジルコニアセラミック

ジルコニアセラミックは12〜18万円が相場です。素材には人工ダイヤモンドと呼ばれるジルコニアが含まれているため、オールセラミックよりも耐久性が非常に高いです。しかし、審美性や透明感においてやや劣ります。

ラミネートべニア

ラミネートべニアの相場は5〜15万円ほどです。歯の表面に薄いセラミックを貼り付ける治療方法であり、前歯のみを対象としています。歯の間に隙間がある場合や、変色している場合に審美性を高める目的で使用されます。